おつかれさまです、猫田です。
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales（SD）」対策を全10回に分けて解説しています。
今回はこちらの内容です！
【SD-3】請求伝票の基礎知識
他の回はこちらから。
「SD-3 請求伝票の基礎知識」では、以下のテーマについて解説しています。
・請求タイプ
・勘定設定
・請求修正依頼と請求書取消
・請求書一覧
認定試験対策をテーマにしてはいますが、ITコンサル初心者・SAP導入PJ担当者の方に役立つ基礎知識を解説していますので是非ご覧ください！
では、いきます！
請求タイプ
請求伝票は、ヘッダ・明細の２つの構成要素からなります。
請求伝票ヘッダでは「支払人の得意先コード」「請求日」「請求伝票全体の正味額」などの請求伝票全体に関わる情報を管理します。
請求伝票明細では、「品目コード」「請求数量」「個々の明細の正味額」など品目ごとの情報を管理します。
請求伝票タイプで制御する項目
請求伝票中のオブジェクトが「請求伝票ヘッダ」であり、その動きを制御する設定が「請求伝票タイプ」です。
請求伝票タイプは以下のものを制御します
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 番号範囲 | 請求伝票の番号範囲 |
| 明細番号増分 | 請求伝票明細の番号決定方法 |
| 転記ブロック | 請求伝票登録と同時に会計伝票を登録するか |
| 勘定設定 | 会計伝票の仕訳で使用する勘定を制御 |
| 出力タイプ | 出力決定の設定 |
| 請求一覧タイプ | 請求一覧（後述）の請求タイプ |
| 取消請求タイプ | 請求伝票を取り消す際に使用する請求伝票タイプ |
請求伝票タイプの決定
請求伝票タイプの決定方法はシンプルです。
販売伝票タイプに後続の請求伝票タイプを指定する項目があるため、そこで指定した請求伝票タイプが使用されます。
なお、請求伝票を受注伝票参照で登録するか、出荷伝票参照で登録するか、は販売伝票の明細カテゴリで指定します。
勘定設定
販売管理における勘定設定について、詳細は割愛しますが、認定試験対策として勘定設定に使用される項目は覚えておくとよいでしょう。
①販売組織
②勘定コード表
③“支払人”の勘定設定グループ
④品目の勘定設定グループ
⑤勘定キー
③の勘定設定グループは、“支払人”に指定されている得意先マスタの設定であることに注意が必要です。受注先や出荷先、請求先に指定されている得意先マスタの設定は関係ありません。
⑤の勘定キーは、価格決定表の条件タイプに割り当てられます。これによって運賃などの条件を特別な運賃収益勘定に転記することができるようになります。
請求修正依頼と請求書取り消し
認定試験対策として、簡単に概要を解説します。
“請求修正依頼”とは、その名の通り請求書を修正するために使用される、クレジットメモ依頼とデビットメモ依頼を合わせたものを指します。クレジットメモ依頼には元請求書と同額が設定され、デビットメモ依頼には修正後の金額を設定します。
必ずいずれかの請求書を参照して登録する点に注意が必要です。
“請求取消伝票”は、請求伝票を取り消す際に使用されます。
請求取消は、個々の明細に対しておこなうことができます。
なお、コピー管理を定義する必要はなく、請求伝票タイプに取消伝票用の請求伝票タイプを割り当てることで使用できます。
請求書一覧
請求書一覧とは
請求書一覧とは請求書の一種であり、個別請求書のリストです。
請求伝票をまとめる請求伝票というイメージを持っていただければと思います。
支払人ごとにまとめて作成することで締め日にまとめて請求書を出力します。
請求書一覧を作成するための設定
元伝票の請求タイプに請求書一覧タイプ（標準ではLRかLG）を割り当てることが必要です。
また、その他にも以下の設定が必要です。
・請求伝票→請求伝票のコピー規則を定義
・稼働日カレンダを定義していつ請求書一覧を登録するのかを定義。
・支払人得意先マスタにその稼働日カレンダを設定。
標準の請求書一覧タイプ
前述の通り、請求書一覧タイプにはLRとLGが用意されていますが、それぞれ以下のように想定される使用方法が異なります。
請求書一覧タイプLR：請求書とデビットメモ用
請求書一覧タイプLG：クレジットメモ用
まとめ
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales(SD)」対策の「SD-3 請求伝票の基礎知識」では、以下のテーマについて解説しました。
・請求タイプ
・勘定設定
・請求修正依頼と請求書取消
・請求書一覧
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales（SD）」は全10回で解説しています。
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