おつかれさまです。猫田です。
SAPは気軽に触れられるものではないため、学習方法も限られていますが、本での学習は有効な手段の一つです。
この記事では、SAPの学習に役立つおすすめの書籍を紹介します。
なお、筆者である猫田は、今回紹介した書籍のほとんどを持っています。
SAP Press
SAPの専門的かつ包括的な情報を得ることができる、SAP公式の書籍です。
内容は専門的で、かつ、英語で記載されているため、導入ベンダー・コンサル向けの本となっています。
「あるモジュールを担当することになったが、技術面で頼れる人が周りにいない・少ない」というエンジニア・コンサルにお勧めの書籍となっています。
英語の記載ではありますが、SAP画面の画像が多数使われているので、意外と理解しやすいためご安心ください。
SD(販売管理)
こちらの書籍では、SD(販売管理)のカスタマイズ方法について詳細に説明されています。
SDモジュールの設定でわからないことがある方や、設定を体系的に学びたい方にお勧めです。
価格決定(条件テクニック)については、以下の本に個別にまとめられています。
条件テクニックを如何に活用できるかが、SDコンサルタントの力の見せ所ですので、書籍を用いて体系的に学ぶことをお勧めします。
MM(購買・在庫管理)
こちらはMMモジュールの機能やカスタマイズ方法が詳細に記載されています。
MMモジュールを体系的に学びたい方にお勧めの一冊となっています。
PP(生産管理)
SAP PPモジュールでできることやカスタマイズ方法について詳細に記載されています。
PPモジュールはSDやMMと比べて独自性の強いモジュールでもありますので、これまでSDやMMモジュールを担当していて今後PPモジュールも扱っていきたいと考えている方にお勧めできる書籍となっています。
PS(プロジェクト管理)
こちらはプロジェクト管理に使用できるPS(Project System)モジュールの詳細が説明されている書籍です。
PSモジュールはSD,PP,MMモジュールに比べると使用頻度は低いモジュールですが、プロジェクト管理をしたいというクライアントは意外と多いモジュールとなっていますので、他のコンサルタントと差をつけたい方にはPSモジュールの勉強をお勧めします。
また、PSモジュールはSD、PP、MMモジュールとのつながりも深いため、自身がPSモジュールを担当せずともプロジェクトのスコープにPSモジュールが含まれている場合は、機能やカスタマイズ内容について把握しておくことをお勧めします。
PM(設備管理)
SAP PMモジュールは自社設備の保守管理を行うためのモジュールです。
ニッチなモジュールではありますが、製造業であれば多くの設備を保有しており、その管理をシステムで行いたい、という要求はよく耳にします。
PMモジュールの機能はPPモジュールの機能と似ていることもあるため、PPコンサルタントの方は次に学ぶモジュールとして選択しても良いかもしれません。
こちらの書籍では「PMモジュールで何ができるか」が詳細に記載されています。
こちらの書籍では、「PMモジュールの実際のカスタマイズ方法」が詳細に記載されています。
QM(品質管理)
QM(Quality Management)モジュールは、自社製造品や購入品の品質管理を行うためのモジュールです。使用しなくても全体の業務は回るため、採用率はあまり高くないものの、クライアントからの要求は強い領域となっています。
こちらの書籍では、QMモジュールの機能について体系的かつ詳細に記載されていますので、QMモジュールの導入または提案を担当される方にはぜひ読んでいただきたい本となっています。
First Step SAP
APの各モジュールで「どのようなことができるか」「どのような設定が必要か」がまとめられています。
モジュールによって異なりますが、物語形式でまとめられているため、ファーストステップというタイトル通り各モジュールの初心者がそのモジュールの知識を一通り身に着けることに役立ちます。
ただし、内容はやや専門的な箇所も多いので、「SAPには触れたことがあるが経験のないモジュールについて学びたい」という方にお勧めです。
SD(販売管理)
こちらの書籍では、SD(販売管理)の機能が体系的に語られています。
SDモジュールに初めて触れるコンサルタントの方にお勧めです。
こちらの書籍は日本語で記載されており、またボリュームも多すぎないため、とりあえず読んでみる、ということもおすすめできる一冊です。
MM(購買・在庫管理)
こちらの書籍では、MM(購買・在庫管理)モジュールの機能が解説されています。
MMモジュールは「在庫」を扱うモジュールのため、他のロジスティクス領域のコンサルタントや、会計コンサルタントの方にも知っていただきたい内容となっています。
PP(生産管理)
SAP PPモジュールの機能が体系的に記載されています。
こちらの書籍は日本語で記載されており、またボリュームも多すぎないため、とりあえず読んでみる、ということもおすすめできる一冊です。
CO(管理会計)
企業内で経営戦略や業績評価を行う「管理会計」について、COモジュールで何ができるかが体系的に記載されている一冊です。
ERPシステムは会計データをどのように活用するかが肝ですので、会計コンサルタントのみならず、ロジスティクスのコンサルタントにも知っておいていただきたい内容が多く含まれています。
その他
こちらはSAPの入門の書籍となっており、SAP ERPパッケージの概要と、周辺製品(CRMやBIなど)の概要も記載されています。
コンサルタントに限らず、SAPに関わる方にはぜひ一読していただきたい一冊となっています。
こちらはSAPの独自言語であるABAPについて概要が記載された一冊です。
エンジニアはもちろん、アプリコンサルタントの方もコーディングを見る機会は少なからずありますので一読いただきたい内容になっています。
SAP認定問題集
SAP認定試験の問題集です。
資格取得のために使う本ではありますが、解説を読むことで自分が知らなかった機能に気づくこともできるため勉強にも活用することができます。
ただし問題集ではあるので、SAPに触れたことのない方やそのモジュールに初めて触れる方にとっては、わかりづらい内容となっています。資格取得を考えている方にお勧めの書籍です。
こちらのシリーズは共通して、認定試験の問題と解説、が記載されていますので、主要モジュールの問題集を一挙に紹介させていただきます。
その他SAP入門書
SAP導入の基礎知識が得られる入門書です。
主要なモジュールが網羅されており、主要機能の概要や扱うマスタの概要などが記載されています。
SAPに初めて触れる方にお勧めの一冊です。
SAPの各モジュールの機能がわかりやすくまとめられている入門書です。
主要機能のイメージがわかりやすく図解されているため、初めてSAPに触れる方も抵抗なく読むことができます。また、モジュール間の連携などもまとめられているためERPシステムの全体を意識して勉強することが可能です。
SAPに初めて触るコンサルはもちろん、ユーザ側のPJ担当者にも読んでほしい一冊です。
まとめ
この記事では、SAPの学習に役立つおすすめの書籍を紹介してきました。
筆者である猫田は、今回紹介した書籍のほとんどを持っています。(SAP Pressは自身が担当してきた4モジュール・5冊のみ所有しています)
SAPコンサルタントは、如何に自己学習をすることができるか、が重要だと考えています。
書籍は、体系的にまとめられている点、情報の信憑性が高い点、がネット記事よりも高いので、自信をもってその内容を語ることができるようになるのでお勧めの学習方法です。
自分が担当しているモジュール、今後担当していきたいモジュール、について書籍を用いて知見を深めていただければと思います。