おつかれさまです、猫田です。
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales(SD)」対策を全10回に分けて解説しています。
今回はこちらの内容です!
【SD-9】コピー管理の基礎知識
販売伝票の効率的な作成を支える「コピー管理」の仕組みを、わかりやすく解説します!
>他の回はこちらから。
「SD-9 コピー管理の基礎知識」では、以下のテーマについて解説しています。
・販売伝票→販売伝票のコピー管理
・販売伝票→請求伝票のコピー管理
SAP SDモジュールにおけるコピー管理は、見積から受注、受注から出荷・請求など、一連の販売伝票間で情報を引き継ぐために使用される重要な仕組みです。
本記事では、コピー管理の基本的な仕組み、カスタマイズ手順、代表的なコピー制御の設定項目について、試験によく出題されるポイントを押さえて解説します。
「コピー管理って具体的に何を制御しているのか?」
「どのタイミングでコピー制御が働くのか?」
「コピー制御の設定項目の意味や使い分けは?」
こうした疑問に対して、実務での利用シーンを交えながら、丁寧にお伝えしていきます。
SAP認定試験対策としてはもちろん、実際のカスタマイズ設計やトラブルシューティングにも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
SAPの勉強方法について悩んでいる方はこちらの記事もご覧ください!
コピー管理の基礎知識
コピー管理には、販売→販売、販売→請求、請求→販売、販売→出荷、出荷→請求、請求→請求など、さまざまなパターンがありますが、この記事では認定試験で出題されやすいものに絞って解説します。
コピー管理を行うには、以下の設定が必要です。
データ転送ルーチン
コピー元からコピー先へどの項目を転送するかを制御しています。
標準で用意されているものを使用するほかに、プログラミングした独自のルーチンを使用することも可能です。
コピー条件
伝票登録時にチェックされる条件を定義します。条件を満たしていない場合に、警告メッセージの表示、またはエラーとしての処理中断をすることができます。
スイッチ
コピーにおけるオプション機能です。詳細は後述しますが、ヘッダデータのコピー時に明細番号をコピーするかどうかを決めたりすることができます。
販売伝票→販売伝票のコピー管理
データ転送ルーチンとコピー条件に加えて設定可能なスイッチの項目について解説します。
ヘッダデータのコピー管理
販売伝票から販売伝票へのヘッダデータのコピー管理で設定できる項目は主に以下の通りです。
「明細番号コピー」:コピー元伝票からコピー先伝票に明細番号をコピーするか
「完全参照」:伝票全体をコピーするか
明細データのコピー管理
販売伝票から販売伝票への明細データのコピー管理で設定できる項目は主に以下の通りです。
「価格設定」:価格設定を再度実行するかコピー元からコピーするか
「数量コピー」:コピー元から数量をコピーするか
「伝票フロー更新」:伝票フローのステータスを更新するか
販売伝票→請求伝票のコピー管理
データ転送ルーチンとコピー条件の他に設定できるスイッチの内容について、どのような項目があるか解説します。
ヘッダデータのコピー管理
請求伝票(ヘッダデータ)のコピー管理では、コピー元は販売伝票タイプ、コピー先は請求タイプとなります。
販売伝票から請求伝票へのヘッダデータのコピー管理で設定できる項目は主に以下の通りです。
「参照伝票」:請求の参照元として使用できる伝票
「明細番号」:明細番号をコピーするか
その他に「参照番号」「割当番号」の設定もあります。
明細データのコピー管理
請求伝票(明細データ)のコピー管理では、コピー元は伝票タイプと明細カテゴリ、コピー先は請求タイプとなります。
「請求数量」:受注・出荷のどちらの数量を請求数量にコピーするか
「価格設定」:価格設定を再度実行するか、受注伝票からコピーするか
「価格参照」:請求伝票の条件をどこからコピーするか
まとめ
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales(SD)」対策の「SD-9 コピー管理の基礎知識」では、以下のテーマについて解説しました。
・販売伝票→販売伝票のコピー管理
(ヘッダデータ/明細データ)
・販売伝票→請求伝票のコピー管理
(ヘッダデータ/明細データ)
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales(SD)」は全10回で解説しています。
是非他の記事もご覧ください!
>次の記事
SD-10 開発・分析の基礎知識
<前の記事
SD-8 利用可能在庫確認の基礎知識