おつかれさまです、猫田です。
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales(SD)」対策を全10回に分けて解説しています。
今回はこちらの内容です!
【SD-6】品目マスタの基礎知識
>他の回はこちらから。
「SD-X XXXXの基礎知識」では、以下のテーマについて解説しています。
・品目の制御(品目変換・品目除外・品目制限)
・項目参照
認定試験対策をテーマにしてはいますが、ITコンサル初心者・SAP導入PJ担当者の方に役立つ基礎知識を解説していますので是非ご覧ください!
では、いきます!
品目の制御
SAP認定試験では、受注伝票の入力における品目マスタの制限について出題されます。
主な品目の制御としては、「品目変換」「品目除外」「品目制限」があげられます。さらに、金額契約においては選択できる品目に制限をかけることもできますので、その点についても触れたいと思います。
品目変換
販売伝票に入力した品目を自動的に他の品目に変換する機能です。
例えば受注した品目に利用可能在庫がない場合に、別の品目に変換することが可能です。
どの品目をどの品目に変換するかは“条件テクニック”を使用して制御します。
品目Aを品目Bに変換するには以下の設定が必要です。
品目変換マスタレコードに、「当該品目(品目A):キー項目※/代替品目候補(品目B)/代替理由」をセットしておきます。代替理由によって、変換可能な品目を表示し選択するか自動で選択されるようにするかを制御できます。
販売伝票の伝票タイプに、品目変換決定表を割り当てます。
決定表には条件タイプが設定されています。
条件タイプには検索順序が設定されています。
システム的には決定表→条件タイプ→検索順序をチェックしていき、検索順序に基づいて品目変換マスタレコードを取得し伝票に反映します。
補足として、出荷伝票時に品目変換を再実行できるということも抑えておくと良いでしょう。
また、品目変換では、入力した品目が伝票での主要明細となり、変換された品目が副明細として表示される点も認定試験で出題されるポイントです。
品目除外
得意先が特定の品目を受け取らないようにする機能です。
(後述の“品目制限”と対になる機能です)
ある得意先に対して、品目のブラックリストを設定することになります。
<品目除外のマスタレコード>
得意先:A2
品目 :1000, 2000
↓
<伝票>
受注先:A2
品目 :1000, 8500
設定方法は“条件テクニック”を使用します。
①と同様のため割愛します。
なお品目除外の決定表は、販売伝票タイプに割り当てます。
品目制限
得意先が特定の品目だけを受け取るようにする機能です。
(前述の”品目除外”と対になる機能です)
ある得意先に対して、品目のホワイトリストを設定することになります。
<品目制限のマスタレコード>
得意先:A5
品目 :1000, 2000
↓
<伝票>
受注先:A5
品目 :1000, 8500
設定方法は“条件テクニック”を使用します。
①と同様のため割愛します。
なお、品目制限の決定表は、販売伝票タイプに割り当てます。
金額契約の品目制御
金額契約では、基本契約を参照してリリース発注(受注登録)しますが、金額契約のリリース発注で選択可能な品目を制限することが可能です。
金額契約でリリースされる製品を制御する方法は二つです。
以下のどちらかのグループに属していれば、そのリリース発注に対して有効となります。
・品目階層(製品階層)を金額契約に割り当てる
・品揃えモジュールを金額契約に割り当てる
項目参照
品目マスタの処理において、表示される項目の選択は「項目グループ」に対して行われます。
品目タイプ、プラント、産業コードを決定要因とする項目参照を割り当てることにより設定されます。
まとめ
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales(SD)」対策の「SD-6 品目マスタの基礎知識」では、以下のテーマについて解説しました。
・品目の制御(品目変換・品目除外・品目制限)
・項目参照
SAP認定試験「SAP S/4HANA Sales(SD)」は全10回で解説しています。
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